末吉日記

マンガとアニメのレビューとプリズムの煌めき

雑記#2 ガルパスクショリプというコミュニケーションについて

私はガルパスクショリプ——ガルパ(バンドリ!ガールズバンドパーティの略称)のスクショ(スクリーンショットの略称)リプ(リプライの略称)をtwitter上で頻繁にやる。このコミュニケーションの営みがどのような要素において成立しているかを検討する。

 

 

 

ガルパスクショはガルパのアドベンチャーパートの画面のスクショによってなされることがほとんどである。

アドベンチャーパートには、

・誰でもいつでもアクセスできるバンドストーリー・イベントストーリー・マップ会話

・誰でもアクセスできるが期間限定な誕生日イベント・新年、ハロウィン、エイプリルフール等シーズンイベント

・ガチャ、イベント報酬などから得られる、アクセスできる人の限られるメンバーエピソード

のおよそ3系統がある。スクショリプにおいては、その珍しさ、希少さがコミュニケーションのアクセントになることがある。

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ガチャの引きは個人により異なるわけだから、スクショのリソースが人によって異なるということになる。ここに、ある発話=スクショリプに各個人固有の発話が見出される可能性が生じている。

 

とはいえ、ガルパスクショリプというコミュニケーションの要となっているのはテキストボックスに表示されるテキストである。

ガルパのアドベンチャーパートはいわゆるノベルゲームの画面と同質のレイヤー構造をもつ。

・背景

・人物

(・服装)

・テキストボックス

・システム表示(メニュー)

 

テキストボックスには1シーンごとにゲームにより規定された文字が表示されるわけだが、この表示はアニメーション的に1字ずつ行われるため、スクショを撮るタイミングによって文字列のバリエーションを作ることができる。

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また、テキストとしてプレイヤーが設定した名前が表示されるメンバーエピソードがある。字数は限られるが、任意の文字列を埋め込むことが可能である。

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また、ガルパの特殊な点として、Live2Dによるアニメーション表現が存在する。

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同じテキストであっても異なるポーズを取りうるため、同一シーンから複数のスクショを撮ることができる。

 

こういった「ゆらぎ」をガルパスクショは持ちうるが、しかし「正調」のガルパスクショというものも規定することもできるだろう。各シーンにおいて、プレイヤー名を呼ぶことがなく、テキストが全て表示され、キャラクターのアニメーションが一通り終わりまばたきのみとなったあと、まばたきしていないタイミングで撮られたスクショを「正調」のスクショとして考えることが可能である。これは誰が撮ってもおよそ同じ画像となるものであり、最も標準的で、匿名性の高いスクショである。

現状、ガルパスクショリプは「正調」のスクショを基調としているように思えるが、今後ガルパスクショリプ界が発展するにつれて、より各人固有の「ゆらぎ」を重視した、より属人性が高いコミュニケーションを志向していくのではないかと想像している。今後のガルパスクショリプ界の動向に注視していきたい。