来る4月30日、大阪大学ではいちょう祭という学祭が開催されるのですが、そこで、わたくし末吉は、大阪大学SF研究会のご協力のもと、『アイカツ!を読む』と題したワークショップを開催いたします。
アイカツ!についてのアツい思考が盛り込まれた同人誌を出されたお二人を登壇者としてお招きし、お話を伺い、ディスカッションを行って、アイカツ!に関する知見を深める会としたいと考えています。
日時・タイムテーブル
大阪大学いちょう祭 1日目
2017年4月30日(日) 13時~15時半
13時~13時50分
第二部 アイカツ!を読んで生じた疑問点についてのディスカッション
14時~15時10分
質疑応答
15時10分~15時30分
場所・アクセス
『大阪大学SF研究会』スペースにて
㉚の「全学共通教育機構」の建物です。
アクセスは阪急宝塚線・石橋駅か、大阪モノレール・柴原駅から徒歩です。
ワークショップ開催に寄せて
「アイカツ!」とはアーケードゲーム、アニメーション、ライブステージ、コミック、アパレルなど様々な領域にまたがって展開されてきたメディアミックス作品です。このワークショップでは主にアニメーション作品としてのアイカツ!を取り扱います。
アニメーション作品としてのアイカツ!はTVシリーズ全178話、映画作品3本からなる映像作品であり、178本のエピソードは2012年10月から16年3月までの3年半にわたって放映されました。
アイカツ!という作品はアニメに限っても膨大なテクストからなります。1話あたり24分として、178話で71時間を越える長さですから、この長大さゆえに、アイカツ!を鑑賞する人の内面には、アイカツ!を読み解くための固有の形式が醸成されてゆくものと考えられます。たとえるなら、巨大な氷河が大地を削り独特な地形を作るように、アイカツ!は鑑賞者を変容させてゆくでしょう。
この変容というものが、鑑賞者それぞれの個性を基に生み出されることに異論はないでしょうが、また同時に、その変容とはアイカツ!という作品が固有に持つ性質をも孕んだものとなっているはずです。
このワークショップは、アイカツ!をわれわれがどう読んできたかについて語ることを通じて、アイカツ!という作品をより深く知ろうとする試みであります。
第一部では、登壇者それぞれがアイカツ!をどのように観てきたかについて、自身の立場を示しながら語ります。ことによって、アイカツ!を読解する方法論の複数性と、それぞれの方法の功利について明らかになるでしょう。
第二部では、アイカツ!を読んでわれわれが行き当たった疑問点についてのディスカッションを行います。それぞれの異なる視点から得られた問いと答えていくことによって、より立体的なアイカツ!像を捉えることが可能になると考えられます。
ワークショップを通じて、アイカツを今一度深く読むことのきっかけづくりとなれれば嬉しく思います。
末吉
登壇者紹介
hegemon(@_hegemon_)
しゅら(@syura1357)
サークル『アイカツ大学』にて同人誌『詳説 アイカツ史 アイカツ史A』発行
末吉 (@suekichi)
『アイカツ!を読む』ワークショップ主催
hegemonさんの『アイカツ!全体主義合同』は、アイカツシステムを用いたアイカツがアイドルにとって表現を行うことのできるツールであるとともに、それを管理・運営する強大な権力が存在するはずである、という視点を軸にあつめられたマンガ、評論、小説からなる合同誌です。hegemonさんによる全体主義合同についての記事をご紹介させていただきます。
しゅらさんの『詳説 アイカツ史』は、アイカツ!の世界における歴史的な事実関係にフォーカスを当てて書かれた本です。アニメ本編やアニメ雑誌など周辺の資料から丹念に材を取り、主要キャラクターごとにそのキャラクターの歴史が詳細にまとめられています。また巻末の年表は、本編では断片的にしか語られなかった、いちごが編入する以前の時間を概観できるまたとない資料となっています。
それぞれ独自の視点からなる本を編まれたお二人に、『アイカツ!を読む』ことをテーマに語っていただきます。
私、末吉も、アイカツ!を読むことについて、当ブログで語ってきたことや、ここでは語りきれなかったことなど、いろいろとお話させていただきます。アイカツ!のことを深く考えたい、またはアイカツ!の話が聞きたい、アイカツ!の話がしたい!という方はぜひお越しになってください!