末吉日記

マンガとアニメのレビューとプリズムの煌めき

純日記 21/8/29 FF3ピクセルリマスター

FF3ピクセルリマスター(PR)のSteam版を買い、めちゃめちゃやっていた。2周クリアして、オニオン装備を一式集めたりもした。めちゃめちゃ楽しい。

FF3自体はFC版とDS版をやってたのだけど、FC版はクリスタルタワーがキツく、DS版は途中のどこか(忘れちゃった)がしんどくて途中で辞めちゃったので、まともにクリアしたのは初めて。

PR版は最後までサクサク進められた。FC版を踏襲しつつ、遊びやすくアレンジがかかっていて、そのアレンジ具合がとてもよかった。特筆すべきはバトル時のコマンド省略機能で、Xボタンを押すことにより前回と同じ行動をオートで高速に実行してくれるものなのだが、これがかなり快適だった。

このオート機能は、同じくPR版で改修の入った熟練度システムの改修と組み合わさり、ゲームにちょっとした奥行きとアクセントを加えてくれている。

FF3のジョブシステムには、一つのジョブを使い続けることでジョブの性能が上昇する「熟練度」システムというものがある。PR版では、キャラクターの行動した回数1回につき1ポイントの経験がたまり、5ポイントたまると熟練度が1上昇するという仕組みになっている。熟練度が高くなると攻撃力などにボーナスがあり、戦闘が有利になる。

以前のバージョンでは行動によってもらえる経験ポイントは違っていたらしいが、PR版ではどんな行動でももらえるポイントは全て1となっており、「アイテム」、「ぼうぎょ」コマンドでも上昇する(「チェンジ」「にげる」はダメかも?)。ただし、経験ポイントを得るには実際にその行動を完了している必要があり、行動前に敵が倒された場合、経験ポイントは加算されない。また、1回の戦闘では5ポイントまでしか経験ポイントが加算されないという制約があり、長いターンのかかるボス戦で熟練度が一気に2以上あがるということはない。

ここで重要になってくるのが、「ぼうぎょ」はターン開始直後に行動完了扱いになる、ということだ。熟練度を効率よく稼ぐ上では、この仕様を理解して使いこなすことが非常に大切になってくる。

例えば、ゴブリンが2体出現したとして、4人全員がゴブリンをワンパンで倒せるとする。このときに、4人全員で攻撃したとすると、2人目の攻撃で戦闘が終了してしまい残り2人の行動は未完了なため、2人にしか経験ポイントが積まれない。一方、2人ぼうぎょ、2人攻撃したとすると、全員の行動が完了した扱いとなり4人全員に経験ポイントが積まれる。ぼうぎょを適切に選択したおかげで、倍の経験ポイントが得られたわけだ。

敵の体力とこちらの与ダメをうまく把握して、最小限の火力で攻撃して残りはぼうぎょにまわす。あるいは、弱い敵を1体残して全員ぼうぎょするターンを数ターン挟んでから倒して一戦闘で経験ポイントを5稼ぐ。こういったプレイがFF3でうまぶるための基本戦略となる。

煎じ詰めればFF3のザコ戦とは、「消費リソースを最小限にする」こと、「(煩雑な操作をせず)短い時間で倒す」こと、「より多くの経験を積む」ことを要件とするパズルを解くこととなっていく。そして、このパズルはオート戦闘が絡むことによってより複雑となる。ここが楽しいのだ。

たとえば、ゴブリン4体とエンカウントしたとき、こちらは全員ゴブリンをワンパンできる、ゴブリンが確定で先制行動、通常時の被ダメは1、ぼうぎょ時の被ダメは0.5、前回の戦闘でも同様の行動を選択していた、と仮定したとき、こちらが取りうる合理的な行動は以下のように多様だ。

・4人全員で攻撃し、1ターンで終わらせる

→被ダメ4、熟練度4ポイント、操作は特になし

 

・1人だけ攻撃を3ターンして4ターン目は全員ぼうぎょ、5ターン目に1人攻撃で倒す

→被ダメ2.5+1.875+1.25+0.5+0.625=6.75、熟練度20ポイント、操作切替2回

 

・3人で攻撃したあと2~4ターンは全員ぼうぎょ、5ターン目に1人攻撃

→被ダメ3.5+0.5*3+0.625=5.625、熟練度20ポイント、操作切替6回

 

「強くなりたい」「ダンジョンを安定して攻略したい」「早く先へ進みたい」、自分の中にどう優先順位をつけてどう行動するか、その戦略と合った行動が取れているかが各戦闘ごとに問われるのがPR版FF3のいいところだな、と遊びこんで思った。

PR版FF3、おすすめです。